days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

重大事故

通っているレスキューで事故が起こりました。
ピットブルのLiza ♀(画像)が同じくピットブルのDestiny ♀に首に噛み付き、悲鳴を聞いたスタッフがかけつけてピットスティックを使っても、Lizaの顎は完全にDestinyの下顎から首にロックされて、なかなか外せなかった、と。
そもそもレスキューの犬達はそれぞれ独立したケンネルに1頭ずつ入れられているし、散歩も1頭ずつさせています。
今回の事故の原因は何と先月くらいから来ている外注のドッグトレーナーだったのです。
このドッグトレーナーは、犬の搬入の際に車中に、LizaとDestinyをぽんとシートに乗せたまま、その場を離れたとのこと。


ありえないです。


車での搬入の際は、1頭ずつケージに入れて運ぶことになっています。
接したことのない2頭の同姓のピットブルを車という密室に無造作に入れて、目を離すなんて。
プロであるドッグトレーナーがそんなことをするなんて。
確かにLizaもDestinyも散歩中他の犬に吠え掛かったりはしないし、馴れた犬となら遊ぶこともできます。
でもDestinyとLizaは今まで触れ合ったことがありませんし、Lizaは雌が近づくと威嚇することがありました。
Lizaは強烈なビビリ犬です。ふだんから恐怖の対象に対して彼女は逃げまどったり、散歩中座り込んでしまったりしています。
そんな犬を密室という逃げ場の無い空間に知らない犬と一緒に閉じ込めたら何が起こるか、素人でも容易に想像できます。


この事件でまたLizaはファイトする犬、という烙印を押されてアダプションが難しくなるかもしれません。
Lizaが噛み付いたのが、もし一般の犬だったらLizaは安楽死になっていたでしょう。
咬傷事故は犬が悪いのではありません。
悪いのはハンドリングしていた人間、または事故の原因を作った(例えばノーリードなど)人間です。
Lizaは優しい可愛らしい犬です。可能性がいっぱいある子です。


今日Destinyの様子を見ましたが、首元が大きく縫われており、チューブが出ていて、痛々しかったです。
私の顔を見て「お散歩でしょ?」と喜ぶDestiny。
でもリードが着けられないので、Destinyのお散歩には行ってあげることができませんでした。
レスキューでは保護犬と通行人や他の犬達の安全を守るため、通常散歩の時にはプロングカラー(スパイク首輪)とチョークチェーンを2重につけて散歩させています。
Destinyは、けっこうリードを引っ張る子です。
首に負担がかからないように、次回のボランティアまでにハーネスタイプのイージーウォーカーを購入して、それを使って散歩させようと思います。


現在アメリカではドッグトレーナーの資格はオンラインでも取れるそうです。
確かに勉強すれば知識は豊富かもしれないけれど、もっとたくさんの犬に触れ合ってから取れる資格であってほしいです。
そういえば以前も資格を取ったばかりのドッグトレーナーさんが勉強のためにボランティアに参加してくれましたが、彼女はケンネルの中で暴れている犬が怖くて、リーシュをつけることも出来ませんでした。
スクールの実習では素直なゴールデンレトリーバーを使っていたそうです。
Rookieも今は良いトレーナーさんに出会えましたが、3人のトレーナーさんにクラスの途中で「手に負えないから、もう来ないで欲しい」と言われたものです。


トレーナーでもボランティアでも犬のオーナーであっても、きちんと犬をハンドルしないと、犠牲になるのは犬達です。
そして、どんなに気をつけていても「絶対」ということはありません。
今回の事故、憤りを感じるとともに、さらに犬のハンドリングを学んでいこうと思いました。