days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

小さな命を救いたい

このブログの中でも、幾度も書いてきましたが、私はドッグレスキューで散歩や掃除に精を出すほか、犬の不妊手術を奨励する運動をしています。
今日の日記に掲載されている写真は全て捨てられた犬です。

なぜ不妊手術(去勢、避妊手術)が推奨されているのか理由を見ていきましょう。
(ロサンゼルス市では、飼い犬の生後4ヶ月までの不妊手術が法律で義務付けられました)

「医学的な理由」
不妊去勢手術をすることによって、睾丸腫瘍・前立腺肥大・生殖器腫瘍・子宮蓄膿症・子宮内膜炎・子宮、卵巣癌などの性ホルモン関係の多くの病気を予防することができます。病気を完全に予防しないとしても、ある種の慢性病にかかった場合、不妊去勢手術をしていると症状が軽減したり、薬の量が減ったりすることもあります。また、糖尿病・高血圧症・慢性外耳炎・慢性の皮膚病などの慢性病に対しても、不妊去勢手術をしている動物は症状も軽く、治療効果も高いと多くの獣医師が経験的に知っています。またメスの場合、初回の発情が来る前に不妊手術をすると、将来乳腺腫瘍になる確率が200分の1にまで低下するので、早めの手術が推進されています。
メスの場合 ※一部抜粋
◆子宮蓄膿症、子宮内膜炎の予防
◆子宮ガン、卵巣ガンの予防
◆乳腺腫瘍、乳ガンの発生率の低下
アトピー性アレルギー疾患の緩和
◆糖尿病の緩和
◆クッシング(副腎皮質機能亢進症)の緩和など
オスの場合 ※一部抜粋
◆睾丸腫瘍の予防
◆肛門周囲腺腫の予防
◆前立腺肥大の予防など
(例)乳腺腫瘍の発生率
初回の発情の前に手術を施した場合の発生率は  0.5%
一回目の発情後に手術を施した場合の発生率は   8%
二回目以降の発情後に手術を施した場合の発生率は 26%

「行動学的な理由」
行動学と聞くと難しく感じるかもしれませんが、人間社会で生きていくためには、動物の不都合な習性やお行儀が、手術をすることで改善される可能性が高くなるのです。そのためには、テリトリー防衛の吠えや尿スプレーなどの習慣が発生する前の、若いうちに不妊去勢手術をすることが薦められます。性格も優しく穏やかになり、飼いやすくなる場合が多く見られます。また、動物の理性を奪う発情のストレスから救ってあげることもできます。
◆性格が穏やかになる、吠えなくなる、遠吠えしなくなる
テリトリー意識が減少する、マーキングの予防
◆犬どうしのケンカが減る、外傷が減る
◆咬みつかなくなる、イライラしなくなる 

「遺伝学的な理由」
近年、ペットの遺伝病の問題が重用視されるようになりました。多くのペットは、外形は健康そのものでも遺伝病の遺伝子を持っている場合が多く、遺伝学の専門知識がない普通の人が安易に繁殖することは、とても危険であると言われるようになってきました。遺伝学の知識を何ももたない普通の人が、「ただ自分のペットに子供を生ませたい」「子犬の顔が見てみたい」と言って自家繁殖してしまうと、将来はあらゆる遺伝病がペットの中に蔓延してしまいます。
西山先生 談「日本では素人の飼い主さんが自分の愛犬の赤ちゃんを一度は見てみたい等、交配を希望する方がおられますが、アメリカでは犬の交配についてはきびしい管理がされています。それは遺伝病の因子を持った親犬どうしを掛け合わせて病気の子を増やしてしまうことを制限しているからです。病気になるとわかっているのに子どもを産ませるのはいいわけがないですよね。自分のかわいいワンちゃんの子どもが欲しいという気持ちもわかりますが、何でもありという現状は考えもの。そうした乱交配を制限する意味でも不妊手術は奨励する意味があると思います」

社会学的理由」
現在日本では、ペットが有り余っています。ペットを飼いたいという人間の数に比べて、圧倒的多数の子犬子猫が生まれています。そのため捨てる人が後を絶たず、保健所では毎年何十万匹という子犬子猫が殺処分されています。不妊去勢手術をして、不幸な命が生まれてくる命の一匹でも多くを防ぐという考えが主流になっています。シェルターには捨てられた犬達で満員です。Killシェルターでは期限が来たら殺されます。

小さな命を救いたい―アメリカに渡った動物のお医者さん

小さな命を救いたい―アメリカに渡った動物のお医者さん

愛犬の不妊手術にまだ悩まれている方にお薦めします。
西山ゆう子先生は、現在Rookieの主治医です。診察でお会いしたとき、熱心にいろいろ語ってくださいました。


(小さな命を救いたい あとがきより)
犬や猫を、生活する仲間と考えている、そんな動物好きのあなたへ
こんなことも、知っていましたか?
犬猫の不妊去勢手術の重要性 動物の安楽死問題
捨てられ、傷つき、苦しむ動物たちをあなた自身が生み出さないために、
いっしょに考えてみましょう。

読後に、あなたがもっと動物好きになり、 動物からも好かれる人になってもらえるために。

この世に一匹たりとも無駄な命などない。
なのに、保健所では毎年おびだだしい数の命が、
何の罪もない健康な命が殺されている。
私たちにできることは唯一つ。 不妊去勢手術をしてほしい。
そしてそれが、ペットに対する最大の愛だと思う。
私一人ではどうすることもできない。 でも、みんなが協力すればきっとできる。

保健所で殺される命がゼロになる日まで・・・

5th Annual Pet Appreciation Day and Adoption Fair
マンハッタンビーチにて、大きなアダプションショーがあります。
私達も今回の日記に映っている犬達を連れて参加します。
ボランティアの数が足りれば、全員連れて行けるのですが、どうなるか?
お時間のある方は見に来てください。
Sunday, September 28, 2008
11:00 AM - 4:00 PM
Live Oak Park - Dorsey Field
1901 Valley Drive
Rain date: Sunday, October 12, 2008

DUKE:ボクも会場にいます!