days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

爪切りから絆を確認


うちのRookieは爪切りが苦手です。
爪切りから逃れるために、怪我するんじゃないかというくらい、全力で暴れて逃げ回る犬でした。
フォスターになってすぐ、ベテランのトリマーさんにお願いしてみましたが無理。
獣医で4人がかりも無理。
ブログでどんな犬の爪でも簡単に切れる!と書いていたカリスマトレーナーでも無理。
師事していたトレーナーさんに「爪を切れないのはリーダーシップが取れていないから。ルーキーのようなふだん優等生な犬は嫌なことこそ、リーダーシップを取るチャンスだから、絶対に犬に負けてはいけない」とトレーナーさんに言われ、家の中で大乱闘、、、必死になったこともありました。


Rookieは爪切りのパチンという音と衝撃が駄目なようで、爪を触ったりするのは大丈夫で、電動やすりは渋々ながらもやらせてくれるので、ここ2年間はずっと電動やすりを使っていました。
マッサージの時にパウ周りを揉みほぐしてあげると、うっとりした表情で横たわるようになりました。
ジョナ母さんから、ジョナ君はスプーンを爪に当てていくことから練習したという話を聞いて、試しにルーキーの爪にスプーンを当ててみましたが、全然平気。
あれ?と思って、たんすの奥深くに眠っていた犬用爪切りを引っ張り出して、ルーキーに見せてみたところ、「げっ」って顔はしたけれど、前のように逃げないので、爪切りを爪に当ててみました。嫌そうなしょんぼりした顔はするけれど、これまた逃げません。
調子に乗って、爪のほんの先っぽを爪きりでかするくらいの感じで切ってみたら、緊張しているけれど。逃げずに座ったままガマンしているではないですか!
いやビックリしました。絶対ムリだと思っていたので。


この1年、私はRookieに強さや力をアピールするリーダーシップの取り方をしていません。チョークやプロングカラーも使っていません。
最初はそういう風にしたら、Rookieが今より悪くなってしまうのでは?と心配でしたが、実際にはそんなことはありませんでした。
爪切りで痛い思いをしてトラウマになったであろうRookieがおとなしく身を任せたのは、アルファ論やけん制症候群に捕われていた私ではなく、今の私でした。
あ、とは言っても甘やかしているのではなく(私は犬に甘いけど)、悪いことをしたらというか、悪いことをしそうな兆候が見えたら、今まで通りきっちり叱ってますけど、その伝え方をちょこっと変えてみたんです。強さや力を誇示するのではなく、懐を深く。

ここ何年かずっとリーダーシップとは何か、あれこれ考えていたのですが、強さや力じゃなく、大事なのは信頼と絆なんだなーとすっと心に刻まれました。