days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

人間の責任

最近、人間の責任について考えさせられる犬の事件が続きました。
デイケアでのRookieの件の他に、アダプションショー(里親譲渡会)の会場でボランティアがレスキュー犬に噛まれる、という事件がありました。
噛んだのはこれまたRookieに似ている犬で、シェパード×ゴールデンレトリーバーの親子のママ。
(Rookieはシェパード×(ラブ+チャウチャウ÷2)といわれています)
この親子は捨てられたばかりで、環境がいきなり激変したところに、人も犬もたくさんいて騒がしいアダプションショーに連れてこられ、精神的に参っていたと思います。
特にママは子供を守ろうと必死だったと思います。
事故の詳細を聞きましたが、犬の搬送中にボランティアが覆いかぶさるような動きをしたのが原因で噛まれています。
1回噛まれた後、さらにこのボランティアが落ち着いた行動を取れなかったため、計6回噛まれて縫合手術が必要な重傷を負い、救急病院へ運ばれたようです。
このシェパ×ゴールデン親子は今うちのレスキューにいます。
スタッフ全員に「触らないで」と言われましたが、とても良さそうな犬達でした。
今いる他の粒ぞろいの問題犬達より、はるかに扱いやすそう。
カメラを向けるとちょっとだけ警戒するようなしぐさを見せましたが、普通の精神状態なら人を噛んだりしなさそうな犬でした。
実はこの犬達、里親候補が名乗りをあげていたようですが、今回の事故でどうなるかわかりません。
本来ならすぐに里親が見つかりそうな子達なのですが、今回の事故で「人を噛みます」というレッテルが貼られてしまうことになります。
レスキュー団体のボランティアって、私もそうですが、ほとんどが普通のただの犬好きです。
特別な知識がなくても、トレーニングを受けていなくても、「やりたい」と手をあげれば、誰でもなれます。
でも、私たちが間違った接し方をして噛まれたりすると、噛んだ犬を窮地に追いやることになりかねません。
レスキューに来る犬のなかには「こりゃ、明らかにヤバイ」という犬もいますが、ちゃんと接すれば良い犬になれる子ばかりだと思います。
気を引き締めて、ボランティアを続けたいと思った事故でした。

Rookieは日に日に元気を取り戻しています。
嘔吐と下痢も止まり、今日は小さく刻んだ鶏肉とお粥のおじやを食べてくれました。
怪我は首周りに裂傷多数、両前足合わせて10箇所くらいの噛み傷、両耳に噛み傷、鼻づら&右頬に裂傷
まだ耳の傷からは膿が流れ出ていますが、その他の怪我は表皮が貼り、順調に治りつつあります。
外での散歩はまだまだ警戒モードですが、事件直後のようなパニック状態ではなくなりました。
今日は反対車線の歩道にいた茶色い中型犬を見つけたけれど、スルーできました。
あのケンカ後、犬に飛び掛らずにスルーできたのは、これが初めてです。
でも、通行人が持っていた白と薄い茶色のぶち模様の大きなトートバッグにパニックになってガウガウ!!
Rookieは恐怖に陥ると、鼻や耳が利かず、目だけで追いかけます。
たいした視力を持たない目で捉えて「犬っぽい」と思ったら、誤った判断でも先行で飛び掛っていきます。
私といれば何も怖くない、とRookieに納得させられるような飼い主になるべく、努力中です。
正直Rookieのフォスターになってから大変なことばかりだけど、犬のこと、ボランティアのこと、ものすごく真剣によく考える機会を与えてくれたと思う。
Rookieからは苦労以上にたくさんの幸せももらっています。
シーザーが以前に、問題犬は飼い主の問題点を解決するためにやってくるんですよ、と言っていたことがあるけれど、本当にそうかもしれません。