days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

Emily Larlham「強化トレーニングの進化形Progressive Reinforcement Training」セミナー


エミリー ラーレムの2日間のセミナーに参加してきました。

[Emily Larlham]
Dogmantics Dog Training
https://dogmantics.com/
先月まで7ヶ月間に渡って、齋藤美紀さんの「スマート・ドッグオーナー・アカデミー」に出席したばかりだったので、今年はもうセミナーには参加しない予定だったのですが、エミリーが来日して、実際にお話が聞けるということで参加しました。
というのは、エミリーの犬の出発点が私と同時期の同じ南カリフォルニアのシェルターボランティアからだったから(笑)
同じような現実を見て、同じような問題にぶつかったはず。
しかも当時の南カリフォルニアはややもすれば成犬の問題犬は切り捨てるPositive Reinforcementのトレーナー達に絶望した人達の間で、「トレーナーに安楽死やケージでの管理を宣告された犬もリハビリできる」と、シーザー ミラン旋風が巻き起こっていました。
彼女がそれでも掴み取った罰を一切使用しない、パワーブリードで過剰反応のある犬にも対応できる実践的な方法を、彼女から直接聞きたいと思いました。


齋藤美紀さんとエミリーは同じクラスで学んだこともあるそうで、基本的には同じ考え方です。
セミナー内容は齋藤美紀さんの方が、より行動学を丁寧に詳しく解説してくれて、エミリーは行動学はさらりと流して、その実践がメインという感じだったので、この順番で両方聞けてよかったなと思います。
※スマート・ドッグオーナー・アカデミーのレポートはこちら
http://d.hatena.ne.jp/mamimami_LA/20140703



問題行動の対処には「教える」「強化する」「さえぎる」「予防する」がキーワードになります。犬を脅威にさらさない方法でトレーニング計画を立てていきます。
そして問題行動はひとつの原因ではなく、犬に提供されている環境すべてが繋がっています。


いろいろな新しいヒントがあったのですが、ルーキーは衝動を抑えられない面があるので、「衝動のコントロール」を練習していきたいと思います。
これはルーキーと私の場合ですが、ルーキーが衝動的になる時、私から見ると一見楽しそうに見えることも多く、ついつい衝動のまま行動させ、強化させてしまっています。
ルーキー自身がコントロールできて、余裕を持って楽しんでいるレベルなら個人的には良いと思いますが、時に衝動が激しい興奮に変わり、ルーキーが自分自身を制御できなくなることがままあります。
そうならないように、「衝動のコントロール」の練習を一緒にして手助けができればと思います。
遊びの中で衝動のコントロールを練習して強化されれば、他犬に対する過剰反応の予防の一助になるはず。


会場でエミリーのDVDを購入したのですが、DVDのいちばん初めにハーネスの装着の解説と動画があるのですが、すっぽ抜けへの対処としてハーネスとカラーを連結させる方法を説明しています。
こいういうところが実践的でいいなと思います^^


トレーニングだけれど、遊びやゲームとして楽しく、新しいトリックにもチャレンジしてみたいなと思います。


今回のエミリーのセミナーで用語がよくわからなかった、トリーツの使い方に疑問が残った、という声をちらちら聞きました。
トリーツに関しては、ざっくり言うと「食べ物は最高のエンリッチメントツール」であること、「正の強化によるトレーニングは、それ自体がエンリッチメント」というのがベースにあります。

興味のある方は齋藤美紀さんのセミナー、おすすめです。
スマート・ドッグオーナー・アカデミー、2回目の開催があるそうです。
でもエミリー自身も言っていましたが、犬との付き合い方、トレーニング方法はたくさんあり、正しいものはひとつではないので、それぞれのペアに合ったものを一貫性を持って取り入れていけば良いのではないかと思います。
人気のあるものが、(現時点で)最新といわれるものが、いつでも誰にでもいちばんの方法であるとは限らないので。

[スマート・ドッグオーナー・アカデミー]
http://markandreward.com/