days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

セカンドオピニオン

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12月の最終週、Rookieが前脚を舐めて気にしていることに気づきました 

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「見せて」と言って、舐めていたところを見せてもらうと、狼爪を切断したあたりがぽっこりと硬く出っ張っていました。

アメリカだとけがの原因になるからと幼少期に狼爪を切断していることは珍しくなく、Rookieも出会った時には狼爪がありませんでした。

もともと切断した狼爪の内部の骨が少し出っ張っていたのですが、左右比べるとRookieが気にしている左前足のほうがより大きく出っ張っているし、何より本犬が気にしていたので(Rookieはふだん足を舐めることはありません)念のために翌日病院で検査してもらうことにしました。

脚部の骨付近のふくらみ、、、大型犬に多い骨肉腫かもしれないと思ったからです。

骨肉腫は進行度の速い恐ろしい骨の癌で、去年も知り合いの犬が2頭、この骨の癌で一頭は断脚し、一頭は亡くなっています。 

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腫瘍関係での診察は友人達の犬を癌から救っているS病院の院長にと決めていたのですが、ちょうど院長が休診だったため、まずは近所のF病院で診てもらうことにしました。この段階では私は「まぁ、違うだろうけど心配したり後で後悔したくないから、検査しとくか」くらいの軽い気持ちでいました。

 

が、F病院では診察中の獣医師が触診で渋い表情を見せ、私の心臓はバクバク。

すぐにレントゲンを撮ることになりました。

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レントゲンの結果、医師からは「今の段階では骨肉腫とは言えません。しかし、骨が増殖しています。骨の腫瘍はほとんどが悪性なのでさらなる検査が必要です。骨なので針を使った細胞診はできません。全身麻酔をかけ、狼爪の骨を切り取って、生検に出さないと、これが悪いものか悪くないものかわかりません。またはMRI検査をして、それでもはっきりしなかったら、骨を切り取って生検をします。ただ、今は年末年始なのでMRIの予約がとれません。MRIだとしても全身麻酔をかけます。なので、まずは全身麻酔ができるかどうかの検査にパスしなくてはいけません。このまま様子を見ることはおすすめしません」

Rookieはワクチンでアナフィラキシーショックを起こしたことがあり、全身麻酔はできれば避けたい、、、でも骨の腫瘍の疑いがあるならそんなことは言っていられません。

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F病院の先生に「今のお話だとまずはMRI検査をしようと思いますが、検査まで時間も空いてしまうので、癌治療で有名なS病院の院長にセカンドオピニオンをしたいと思う」と率直に相談すると快く了承してくれて、レントゲンのデータもいただけました。

 

すぐにS病院の院長先生に診察予約を入れて、翌日はS病院へ。

 院長を待つ間、S病院の他の先生がレントゲンを診て、「現段階では骨肉腫とは言えません。骨肉腫は肺に転移しやすいので、肺に転移していないか肺のレントゲンを撮って確認してみましょうか」と話している間に院長先生が登場しました。

レントゲンを見て、「きれいな骨だよ」と。骨肉腫にかかった骨のレントゲン写真を見せてくれて、それはRookieのものとは全く違いました。

そして「今日は左右の前足のレントゲンを撮って、左右に違いがないか確認しましょう。それから2週間後に再度左右のレントゲンを撮って、変化がないか確認しましょう。悪性なら変化があるので、即切りましょう」

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この段階で私は心の中で小さくガッツポーズ!(たぶん悪いものではないんだ!!!!!)

そして2週間後のレントゲン検査を少しだけもやもやしながら待つことにしました。

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そして2週間後、再度レントゲン撮影をして、悪性腫瘍ではないとの結果をいただきました(#^^#)

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やった!!これで今年も安心して、雪遊びに行けるよ~\(^o^)/

(悪いものでなくても、もし骨を切り取って生検をしていたら、今年の雪遊びは行けなかったよね)

では、あの骨のふくらみは何なのかというと、骨同士で干渉しない端っこの骨は成長して大きくなることがあるそうです。そしてRookieの残された狼爪の骨は右に比べて左の方が骨自体が大きくなっている。それがもともとなのか、成長して大きくなったのかは不明だけれど、今の状態から変化がなければ安心していて大丈夫。

また老犬になると、筋肉が落ち、皮膚の張りもなくなるので、若い頃よりこうした骨が目立って出っ張ってきて、それを犬が気にすることもあるとのことでした。

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申年のお正月はいろいろ心配して、諭吉さんも何枚か飛んでいきましたが、事なきを得て本当によかったです。

そして悪いものでなかったなら、体に負担のかかるような検査を避けることができて本当に本当によかった。今回3人の獣医師に診てもらいましたが、提示された検査方法は3人とも違いました。セカンドオピニオン必要であればサードオピニオンの大切さ、犬仲間の情報の大切さ、専門医、分野ごとのエキスパートの大切さを感じました。

私がセカンドピニオンを知ったのはアメリカ在住時でした。セカンドオピニオンに抵抗のある方には下記の本をおすすめします。

アメリカ動物診療記―プライマリー医療と動物倫理

アメリカ動物診療記―プライマリー医療と動物倫理

 

 そして、今回あらためてRookieが永遠に健康なわけではないということを思い知らされました。少しずつ心と情報の準備をしていかねばと、本棚からSaying Goodbyeを引っ張り出してきて再読しました。

Saying Goodbye―Dr.ゆう子の動物診療所

Saying Goodbye―Dr.ゆう子の動物診療所

 

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F病院の先生が快くセカンドオピニオンに協力してくれたこと、Rookieの体に負担のない検査をしてくれた院長先生、獣医師情報を紹介してくれた犬仲間、健康でいてくれるRookie、すべてに感謝します。

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断脚の話しも出て、Rookieがうきうきとお散歩を楽しみ、元気に走りまわる姿がどんなにありがたいことか身に沁みました。 

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1月7日には七草粥をしっかり食べて、、、

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今年の健康を祈願しました