days of atresure

ロサンゼルスのシェルターにいたRookie。Rookieの一時預かりボランティア中に、日本帰国が決まり、正式に家族として迎えることに。大変なこと、幸せなこと、最近では幸せなことばかり、、、綴っています。本ブログの画像および文章の著作権はmamiにあります。無断転載を禁止します。

かわいそうという言葉

保護活動する多くの人間のスタートは「かわいそう」だと思います。
私も保護を考えるスタートは「かわいそう」だから「何とかしたい」と思ったからでした。
でも保護活動をしていると、「かわいそう、助けたい」だった思いが、他者への蔑み、保護をしている自分自身への優越感に、自分の知らない間に他者への大きな憎しみに変化して、いつの間にか最初の思いが捻じ曲がってしまっている人を多く見てきました。
犬や猫に優しくても、人間には敵意を持つ、、、そんな風にはなりたくないものです。
いつまでも「かわいそう」だけがエネルギーでは、できることって、あまり無いのかなと思います。かわいそうからのスタートでも、もっと新しい知識や経験を積極的に積んで、よく考えて、身体と時間を使って、ですね。
飼い犬と飼い主さん(里親さん)は双方が幸せでこそ幸せ、そうなるようなお手伝いをしたいと思います。

さてさて、話はちょっと変わりますが、「かわいそう」という言葉。
私もRookieを散歩させていると、しょっちゅう言われます。
何故かというと、散歩中にRookieはヘッドカラー(ジェントルリーダー、ハルティ等)、オフリードやフレキシリーシュの犬が近くにいる時はマズルを着けているからです。

ヘッドカラーを着けているRookie
ヘッドカラーも知らない人が多くマズルに見えるようです。日本はヘッドカラーが普及していないせいか、ヘッドカラーに対する間違った認識があるようです。馬もみんな着けているけど、それは不思議とかわいそうだとはおもわないようですけど。。
で、すれ違いざまやすれ違った後なんかに「やだ口輪してる」とか「かわいそう」とか聞こえるか聞こえないかくらいでヒソヒソ言うわけです。
そんな時、アメリカに行ってから神経が図太くなった私は「うちの犬は幸せですよ〜、かわいそうじゃありません」とニッコリ言うようにしています。
Rookieのような臆病で攻撃性の高い犬は飼い主と一緒に外に出ていろいろなものを見せて、いろいろなことをさせて、自信をつけさせることがとても大切だと思います。でも、その際に周囲への配慮は必須です。

マズルをしてドッグランに入るRookie
Rookieは大型犬で、他の犬を見ると力の限り吠えて暴れますから、普通の首輪なんかで散歩して私が引き摺られてしまったら、首輪がすっぽ抜けてしまったら、他の犬を襲って殺してしまうかもしれないし、それでは私も怖くて散歩できません。
ヘッドカラーやマズルをしているからこそ、Rookieは新しいことにどんどんチャレンジできるのです。

マズルを着けて、犬の群れに入る練習中
本当にかわいそうなのは、”問題行動があるから、手に負えないからと散歩に連れて行ってもらえない犬”と、”そのことで悩んでいる飼い主さん”、それから”問題行動があるのに飼い主が対策を講じなかった犬に襲われてしまった被害者(犬)と、加害者になってしまった犬”です。

練習の成果でお友達わんことゴロゴロリラックス♪
攻撃性のある犬や引っ張りが強すぎる犬にマズルやヘッドカラーを勧めて、うまくいっていても、すぐに使用を止めてしまう悩める飼い主さんがたくさんいます。
それは散歩中に浴びせられる他人の心無い無責任な言葉や視線にメゲてしまうからです。
「かわいそう」だと思うのなら、正しい知識を得て間違った認識を改め、暖かく飼い主さんと犬を見守っていただけると幸いです。

ボクは幸せだよっ
正式譲渡から、はやいもので来月6月24日で2年です。年齢は推定5歳半くらい。